その1 ミニマリストの病理
モノを少なくすれば、豊かな生活になる。いわゆるミニマリストの主張である。これの何がいけないのかと言うと、断捨離すると言う事はいろいろなことに飽きっぽいと言うことを、リセット願望が繰り返されると言う事を意味するからだ。
断捨離やリセットは物だけにとどまらず、仕事も何度も変えてしまう。常に今の自分は本当の自分ではないと否定し続け、まだ見たこともない何か、理想の自分を求め続けている。永遠の自分探しである。
ものが少なすぎるという部屋とはまた別の話になるが、いつも運気が悪いと言って部屋の方角などを気にしている人も人生はうまくいかないように思う。何か自分以外のものに罪を着せようとする願望が強く働いているように感じる。
その2 ミニマリストの欺瞞
ものが少ない部屋でも、実はクローゼット収納などものが詰まっている場合が多い。見た目だけを気にして、インスト映え的な、実際のところはうまくいっていない、そんな人間性がよく表れている。このような人は、生活用品は少ないにもかかわらず、身だしなみ品が多い傾向にある。表面的な好感度にこだわりすぎて、実質的な幸せがおろそかになっているのだ。
ものが少ないにもかかわらず、実は収納用の家具や収納グッズが多く、さしあたってものを隠すことだけを目的としていることが多い。
いわゆるおしゃれな部屋は、こうしなければいけないと言う意識が強すぎる。自分も、相手も、減点法で見てしまい、自分自身に対して厳しすぎる苦しさ、相手に対する過剰な厳しさ、どちらも不幸になってしまう。