座り方改革「腰痛借金」を返済するために…2/2ページ目




食と健康

なぜ座り方が悪いと、腰痛や肩こりが起こるのか?

人の背中は横から見ると緩やかなS字カーブを描く。立った状態よりも座った状態の方が背骨に大きな負担がかかる。

背骨でクッションの役割をする椎間板にかかる圧力は、立っている時を1とすると、座っているだけで1.4倍、姿勢が悪く座っていると1.85倍にもなる。そもそも座っているだけで、背骨にかなりの負担がかかっていることになる。

また悪い座り方を続けていると、筋肉に負担がかかり疲労物質が溜まってしまう。このことによって血行が悪くなり肩こりや腰痛になる。

猫背だったり、常に前かがみだったりすると、前に傾いた体のバランスをもとに戻そうとして、あるいは、前屈みを支えようとして、背中や腰の筋肉を使ってしまう。その筋肉の緊張は大きな負担になる、またストレスになる。これが腰痛の原因になる。

どうやら、骨という側面でも、筋肉という側面でも、座り方の悪さは深刻な影響与えているようだ。

腰痛借金

腰痛借金とは、長く猫背や前かがみの姿勢でいることによって、腰に負担がかかり続けている状態のことです。

毎日パソコンを長く使うなど悪い習慣を続けていると、背骨に大きな負担がかかります。そして、背中の筋肉が必要以上に収縮してしまい、腰への負担が大きくなるのです。

1  腰に優しい座り方

頭が骨盤の上になるイメージ

あごを水平に引く

肩の力を抜く

背筋を自然に伸ばして、骨盤を立てる

丹田(おヘソから5センチほど下)を意識する

長時間座る場合は、たたんだタオルを背中と椅子の背の間に挟んだり、お尻の下に敷いたりすると、姿勢を維持しやすくなる。

2  90度というよりは110度

背中と股関節の角度が90度というのが姿勢が良いと言う事かもしれない。しかしこの「良い」姿勢は、体幹の筋肉をかなり鍛えてある必要があり、姿勢を維持するために疲労が蓄積してしまう。

そこで良い角度があるらしい。それは110度である。

椅子を少し高くし、膝を下げることで、腰と股関節の角度を110度にする。これで体への負担が軽減される。もちろん脊椎に歪みがないようにするのは90度の時と同じである。

3 座るのではなく立つ

そもそも座らなければ腰痛にならないのではなかろうか?電車の中で座席が空いているにもかかわらず、座らない人は腰痛に悩まされている方である可能性が高い。彼らは座っているより立っている方が楽なのだ。

座りすぎは良くないので、理想的には30分に一度、少なくとも1時間に一度は立つようにしよう。これによって座り過ぎのリスクを軽くすることができる。

立つことによって足の筋肉に収縮が起き、体じゅうの血のめぐりが良くなるのだ。どうしても立つことができない状況でも、足を伸ばしつま先を天井に向ける運動をしましょう。たとえ貧乏ゆすりでも、座り過ぎの弊害を軽くすることはできるのだ。

4 お尻の筋肉の重要性

お尻の筋肉の衰えは骨盤に悪い影響与える。

おしりは体の土台で、その筋肉の衰えは体の左右のバランスの崩れにつながる。その結果、お尻と言う土台に支えられている骨盤が歪み、腰痛になるのだ。

腰痛防止のために、お尻=大殿筋(だいでんきん)を鍛えるのは有効だ。

参考:NHKきょうの健康2019年4月号、AERA2019年4月8日号、女性自身2019年4が30日号など

 

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