きのう5月29日の朝にNHKBS1でワールドニュースを視ていると、スペインのテレビ局TVEで「燃え尽き症候群」について放送していました。
「燃え尽き症候群」として知られてきた症状をWHO(世界保健機関)が具体的な疾病分類で重要なものとして認めたというニュースでした。
今まで適切に診断治療が行われてこなかった不調で、仕事に関する一つの症候群だというのです。
ぼくはそれらしい心理的な病があることは耳にしていましたが、はっきりと意識したことがなかったので、目をこすって注目してしまいました。そしてこれを機に「燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)」に関して少し勉強してみよう[1]BSの番組以外では、主にDIAMOND ハーバード・ビジネス・レビューの記事を参考にしました。と思いました。
太字は、現在社内ニート状態のぼくの実体験と重なる内容です。
症状
まず「燃え尽き症候群」の原因は「仕事上の慢性的なストレス」です。これは明確です。
次のような症状がある人は要注意です。
✔朝ベッドから起き上がるのが困難である
✔日中疲れ切っている(感情の消耗)
✔月曜日を恐れ、金曜が待ち遠しい
✔冷笑的な[2]あざける=ばかにしたように笑う、さげすむ=見下す、皮肉屋である態度をとることが多い(他者への虚無的・非人間的な態度)
✔いつも一人でいることが多く、孤独感にさいなまれている
✔職業的に自分が役に立っていないというマイナス感情
✔周囲がすべて敵に思え、被害者意識が強い
✔当事者意識が薄く、他人のせいにする傾向がある
✔一生懸命やっても、どうせ駄目で何も変わらないとあきらめている(無力感・欠如する個人的達成感)
職種
教育や医療・福祉関係など他人を支援する職業で多い。
「ある調査」[3] … Continue readingではこれらの業界では最高で40%の人が仕事に燃え尽きている可能性がある。
病気?
病気ではない!
WHOによれば、正式には病気ではない。したがって、いわゆる「燃え尽き症候群」という言い方が適当である。
病気ではないが、WHOは「症候群」のリストには加えるという。とりわけ仕事に関する重要な症候群として認め、その解明を支援する。
解消
処方箋としては次のようなものがあります。
✅自分の人生は自分でコントロールできると思い出す
✅会社や組織から給料をもらっていても、支配・所有されているわけではないことを思い出す
✅自宅に仕事を持ち込まないと決意する
✅人生の選択肢は無限にあることを思い出す
✅やる気→行動ではなく、まずやってみる!行動がきかっけで前向きになれる!
✅チームの一員になってみんなと一緒に一つのことに取り組む
✅他者を性善説でとらえ、善意のある存在と考える
✅他者の気持ちを理解しようと試み、意識的に「共感」し「信頼」までしてみる
✅あいさつ等、他者と声をかけあってみる
✅他者との議論や他者を説得することをやめる
✅弱みを見せたり言ったりするくらい心をオープンにする
✅仕事を断ち切るささやかな習慣を始める(仕事を家に持ち帰らない、デスクの植物に毎日水をやる等)
✅仕事でもプライベートでも小さな変化や成長を大切にする
✅楽しみを後回しに先延ばししない
✅自分の行動や変化を正直に話せる他者を探す
✅睡眠を意識して長めにとる
✅身体的な欲求に素直にしたがってみる(突然走りだしたくなった、好物を思う存分食べたい)
脚注
↑1 | BSの番組以外では、主にDIAMOND ハーバード・ビジネス・レビューの記事を参考にしました。 |
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↑2 | あざける=ばかにしたように笑う、さげすむ=見下す、皮肉屋である |
↑3 | テレビで伝えられたままの言い方で詳細不明。ネットを調べると、「実際、2012年のギャラップ世論調査によれば、米国労働者の40%が『ストレスで疲れ切り、燃え尽きたと感じた』と回答している」(https://www.dhbr.net/articles/-/5163)「私たちが2016年の総合的社会調査(GSS)を分析したところ、およそ20年前と比べて、『いつも疲れている』という回答者数が倍増していた。50%近くの人が、『仕事のせいで頻繁に疲れを感じる』または『いつも疲れている』と答えている。」(https://www.dhbr.net/articles/-/4977)とあった。 |