セリエAの話です。ブレシア(ブレッシャ)は、第3節で冨安健洋所属のボローニャと、そして第5節でユベントスと対戦しました。その関係で、このチームについて考える機会が増えました。
もちろん地元に帰還したバロテッリが注目のクラブではあります。バロテッリは、14歳で家を出ているそうで、現在、毎日、同居しているであろう母親の料理を食べられる幸せを感じているそうです。かつてのイメージとはずいぶん異なりますね。
さて、そのブレシアには、バロテッリ以外に大注目されているプレイヤーがいます。ブレシアホームのユヴェントス戦だった第5節には、現イタリア代表監督ロベルト・マンチーニの他、ミランなど有名クラブ/ビッグクラブのスカウトも視察に訪れていたそうです。
基本情報 どんな選手?
サンドロ・トナーリ Sandro TONALI
ブレシア所属3年目(21年6月満了)
イタリア代表
MF
背番号4
2000年5月8日生まれ
173cm・65kg 右利き
18/19ブレッシャ34試合3得点
17/18ブレッシャ19試合2得点
新ピルロと言われる理由
共通点が複数あります。地元の天才レジスタ、ブレッシャ下部組織出身で、長髪という風貌です。
プレースタイルも似通った点が多いです。では、そもそもアンドレア・ピルロとは、どんな選手だったでしょうか?ご存知でしょうが、確認しておきましょう。
今さら聞けない?!ピルロってどんな選手?
まず、ピルロは、ユベントスでもイタリア代表でも、中盤からのボールの配給役でした。精度の高いロングボール、言い換えれば、ショートパスのやうにロングパスを前線に出せる、そしてそのキックの種類も多くある、稀代のキックアーティスト。
スペースそのものというより、スペースに走り出す人に合わせて長い距離のパスを出せる能力の持ち主です。これは類稀な空間把握能力によっているところが大きいでしょう。
もちろん短所もあります。豊富な運動量の反面、セカンドボール奪取など球際が強くはありません。これは日本代表で言えば、遠藤保仁のようなもので、極上のパッサーにはよく見られるウィークポイントです
トナーリは、特に類まれなバスセンスを備えているところがピルロと似ていますね。
憧れはガットゥーゾ
昨年までセリエA未経験ながら、アッズーリ入りし、U-21代表で司令塔でもあります。
かつてのピルロの後継者となることが期待されていますが、本人は「ガットゥーゾがアイドル」だそうです。
たしかにピルロにはない「泥臭さ」があります。客観的にはルックスも含めガットゥーゾとはかけ離れていますが、「泥臭さ」では元イタリア代表のベテラン・ポーリのような側面があることは確かです。
また「手本はモドリッチ」とも言っているそうで、これはぴったりですね。
参考:『2019-2020 EUROPE SOCCER PRAYERS GUIDE』エス・アイ・ジェイ、『2019-2020 EUROPE SOCCER TODAY』日本スポーツ企画出版社など