【三国志の名言】曹操の自戒、賈詡の帝王学、孫権の教育論【魏・呉】




三国志
他人の商度、人の意の如きは少なし

現代語訳は「他人の予測ほど、当てにならない」ということです。

215年、赤壁の戦いの後、漢中の張魯攻めで、投降者が「張魯の攻略はたやすい」「(張魯のいる) 陽平関は山から遠く守りにくい」と聞き及んで進軍した曹操が、攻めにくい地形を前に予想が外れて発した言葉です。

何事も、自分の目で確かめるまで、人のうわさは簡単に信じてはいけないということでしょう。

徳度を恢崇(かいすう)し、朝夕孜々(いい)として子たる道にたがわざらんことを

曹操に仕えた賈詡が、弟の方が後継者争いで優位だとする噂を聞きつけた曹丕に対して発した言葉。

現代語訳は「願わくば、謙虚な行ないを実践して自分の徳を磨きなさい。朝から晩まで励み、子としての正しい務めを果たせばよいのです」となります。

曹丕はこの後、賈詡の言葉に従い、徳性を磨き人格を高めることに努めたといいます。そのおかげなのか、後に曹丕は、後漢の献帝から皇位の禅譲を受け、魏を建国することとなります。

その長ずる所を貴び、子の短なる所を忘る

呉の孫権が気に入っていた老子の言葉で、現代語訳は「人の長所は褒め、人の短所は忘れたほうがいい」ということです。

三国時代 (老子は紀元前の人)から、人は褒められて伸びる生き物だったようです。しかし、褒めると図に乗る人も多く、これは三国志の時代も同じでしょうか?

参考:『歴史旅人vol.3』晋遊舎

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