2020年元日に森保一監督がNHK BS「日本サッカー未踏の頂へ〜東京五倫代表森保一監督〜」でインタビューを受けて、自らのサッカー観をもとに熱く語っていたので要点をまとめておきます。今回はその②後半です。
森保一代表監督、東京オリンピック🥇金メダル宣言!①監督の仕事とは?自己分析!冷静型?熱血型?
の続きです。
代表選考の基準
タフな選手
「ざっくりしたことなんですけれども、酷暑の中で戦うので、まずはメンタル的にも時間的にもタフに戦える選手が必要かなと…」
複数のポジションができる
「(次に)フィールドの選手は複数のポジションをこなしてもらうっていうのが重要になってくるっていうふうに思っています」
「スペシャルなポジションはそれぞれあると思いますけれども、決勝まで進めば6試合を過酷な環境の中で戦っていくって言うのは、スペシャルなポジション+違うポジションもできるって言う、チームで使い回していけるような」
献身性
「最後はやはりチームのために仲間のために日本のために走ってた戦える、そういうメンタリティーを選手かなと…」
「若い選手は成長が早いので序列が変わるっていうことがあるので、まずはそこをニュートラルに見て選手たちの力が先行の最終段階になったときにどういう形なのかなっていう、より高いレベルで見れることを楽しみにしていますし、ニュートラに選考していきたいなと思ってます」
オーバーエイジ枠の起用法
見本となる選手
「オリンピック世代の選手たちには、オーバーエイジ枠の選手も含めての競争だと言うふうに伝えています」
「枠が少ないだけに最後まで悩むと思います」
「金メダルを取ると言う目標を達成するために必要なものを持っている選手にオーバーエイジ枠で加わってもらおうと思いますし、最終的にどのポジションにと言う事は別として、まずは人として若い選手を成長に導いてくれる選手かなっていうふうに思いますし、戦力的に、背中を持ってプレーでもって若い選手たちの成長につなげてくれる選手と、本人がまずそれだけの戦力であることが大切」
若手を成長させるきっかけに!
「(若い選手たちはオーバーエイジ枠の選手と一緒にプレーすることで)目標とするプレーの基準が上がった、もう一つ国を背負って戦うんだっていう基準もわかったと言っていた」
「(具体的には岡崎慎司の)上田綺世への影響」
「オーバーエイジ枠を使う可能性は高いと思ってます」
競争心に火をつける=成長!
切磋琢磨
「その年代の層を厚くする、レベルアップするということがすごく大切かなと言うふうに思っています」
「やはり切磋琢磨することが選手たちの成長につながると思います」
アンダー世代に望むこと
「アンダー世代の選手たちはまだまだ伸びしろがあると思いますので、もっと突き抜けて行ってもらいたい」
「監督としては結果にこだわりながらも、選手たちがどういう成長しているけるかっていうことは考えながらやっていきたいと思っています」
世界を追い越すために必要なスキル
「日本のサッカーが世界のサッカーに追いつけ追い越せって言う中で、ミドルレンジからのシュートを決める力っていうのは培わなければいけないと思っていたので、(そらがてきるようになった田中碧の成長は嬉しかった)」
2018年W杯で得た経験値
日本人らしさ
「(2018年のワールドカップにコーチとして参加した経験は)すっごい大きいです。世界最高峰の舞台での、世界のレベルを知るって言うこと、日本がどういう立ち位置にいるかって言うこと、日本人に足りないこと、日本人だからこそできる日本の武器、日本人らしさをどのように出していこうかということを考えさせていただく場となった」
気遅れしてはならない
「世界のトップの人たちをも上回っていけるんだって言うメンタリティがないと、あの場では戦っていけないんだ、結果も出せないんだということも選手たちに教えてもらえました」
「東京2020ではその経験値を最大限に活かしていきたいと思っています」
平和…東京五輪で伝えたいこと
長崎、広島…そして東京
森保監督は、故郷の一つが長崎で、さらに元サンフレッチェ広島、そして父親が被爆者であることから自らを被爆者2世としており、そのことをふまえて、
「選手たちには平和だから自分の好きなことができる幸せを噛み締めて、今を本当に大切にしてほしい」
オリンピックの意義
オリンピックを通して発信したい事は「オリンピックは平和の祭典と思っていますので準備の段階で国内での親善試合を広島と長崎でスタートを切らしていただいたというのは、平和に向けて世界に2つしかない被爆地から発信し、平和のことを考える機会にオリンピックもなっていけばなって思っていますね」
2022年カタールW杯へ
犠牲心
「まずは東京五輪で勝利という結果を出せるように、理想の戦い方はあっても、それができなくても勝利と言う結果を得られるように、タフな戦いをしたいなと思います」
「チームは犠牲心を持ってタフに粘り強くチーム一丸となって最後まで戦い続けるっていうところをお見せしたいなと、逆に言うとそれができれば、日本の強さを発揮して勝利を得られるかなと思っていますので」
W杯へ
「東京オリンピックで結果を出して、世界のどこと戦っても自分たちをやっていけるんだっていう自信を培ってもらいながら、カタールワールドカップに向かって行ってほしいなって思います。そういう選手たちのエネルギーを東京オリンピックからさらに大きくしてワールドカップにぶつけていけるようにしたいと思います」