バルセロナ新監督キケ・セティエン、知っておくべき4つのこと ペップの哲学+サッリのキャリア、そしてメッシ…




サッカー

20201月、FCバルセロナは、バルベルデ監督を解任し、キケ・セティエン新監督とともに再出発することになりました。

キケ・セティエンとはどのような監督なのか?201811月のインタビュー記事を翻訳/意訳しながら、この機会に復習しておこうと思います。

確固としたサッカー哲学

セティエンは、ペップ・グラウディオラのように、自らのサッカー哲学に基づいたスタイルを定着させようとする監督です。

どのクラブでもスタイルを!

スタイルのあるサッカーをどのチームにも当てはめようとするのは難しいのではないか?才能ある選手がいないクラブには無理なのではないか?という声に対して、

セティエン「それは真実ではない。それは虚偽です。(どのレベルのどのチームでも、選手の質に関わらず)特定の方法でプレーできないと言うことはありません。」と主張しています。

彼は、特定のチームで特定のスタイルをプレイできるかどうかについての議論全体が間違っていると考えているのです。

変わらぬスタイルを貫く!

ベティスの監督へのオファーがあった時には、首脳陣に対して「私は変わらないということをはっきりさせておきましょう。そうでない場合は、別の監督にオファーすることをお勧めします。これが私が理解していることであり、これが私のやり方です。」

ここから分かるのは、例えばアンチェロッティやジタンのような、与えられた選手をうまく使いこなす調整型の監督ではなく、ペップやサッリ、そしてガスペリーニ(アタランタ)のような、独自のゲームモデルを作る監督であるということです。

そのクラブで一生過ごすつもりで!

「クラブが多すぎるとマネージャーとスタイルが簡単に変わり、将来のために何かを作ることは不可能です。それが、ベティスで何度も起こったことです。新しい監督が就任するたびに、新しいプレーヤーが入ってきます。それは途方もない経済的無駄であり、何かを課すときは場所と時間を与えなければなりません。」

クラブに着いたとき、私はいつも自分の人生をずっと過ごすつもりだと考えています。他の方法で仕事をすることはできませんでした。」

ベティス時代の成功

よく知られているように、そういった哲学を具現化したのが、2017-2018シーズンのレアル・ベティスです。

CDルーゴ(2009-2015年)の監督になった時、世界中の人から、セグンダB3部)でそのサッカーはできないと言われました。『できる』と言って、6年が経ちました。私たちは2部に昇格し、今ではベティスのようなプレーをしています。」

戦術もペップのように

ロマンチスト

私はロマンチストです。サッカーが本当に好きなのです。 

結果よりも大切なもの

私は、物事の見方を変えないというモットーを持っています。時々、サッカーについてどう思うかと質問されますが、チームが勝つか負けるかは関係ありません。人々がゲームに魅了されるのは、チームがうまくプレーできるかどうか、  サッカー選手がいること、つまり結果を超えているのです。

「私が観客だとしたら、0-0でスコアレスドローの試合や、またはカウンター攻撃を狙って自陣に閉じこもっているチームをみるためにチケットを購入しません。」

「ひどいプレーして負けた場合、何も残りません。たとえ負けても、上手くプレーすれば、まだ何かがあります。積み重なるものがあります。」

戦術

「スタイルそれ自体は問題なのではありません。物事をうまくやることが重要です。90分間ディフェンスしても負けた場合はどうなりますか?それでは何も正当化することができません。すべてのスタイルが失われる可能性があります。監督がしなければならないことは、プレイヤーがあなたのアイデアを理解し、それをうまく実行できるようにすることです。」

私のチームは、自陣の後ろからゴールキーパーを巻き込み、ビルドアップしていくようなゲームモデルを作ります。

楽しめ!

まず第一に、『もっともっともっと楽しむように』と選手たちに言います。何度も言ってきました。子供の頃にサッカーに出かけたとき、どんなに良いか悪いかに関係なく、好きだったのは、ボールを持ったり、ボールに触れたりしたことでした。それが鍵なのです。

「そして、そういった私の考え方をプレーヤーに伝えると、90分間のうち70分間ボールを持っているという意味になり、彼らの顔が変わります。彼らのビジョンが変わります。何よりも、特定の技術的クオリティを持っているプレイヤーは、すぐにこの考え方にとびつき、より多くの自身の個性を発揮し始めます。こういったことを強調すると、すべてが簡単になります。」

監督の仕事

「私はいつも選手たちに、勝つことは物事をうまくやることの結果であるべきだと言っています。さて、1日か2日か負けることがありますが、非常に重要なことは、プレーヤーが、監督が何をしようとしているのかを理解することです。選手たちは、自分たちがやっていることが、チームから奪うよりもはるかに多くのことをチームに与えることを理解する必要があります。」

「なぜなら、誰かに役割を与える時、監督はそれに自信を持ち、それを選手に伝えなければなりません。」

背後のスペースは気にしない

自陣の後ろからボールを保持してプレーしたいと思います。そのためにシステムを整え、説明し、ビデオを見て、相手を研究します。

攻撃するときに味方の後ろにスペースを空いてしまうのは事実です。相手はそこを利用することができますが、私にとっては、危険を生み出し、ボールを持ってプレーし、ハイラインでプレーする方がはるかに楽しいです。

メッシという選手

1人で勝負を決める唯一の選手

「自分でゲームの勝敗を本当に決めて、どのポジションでもプレイできる能力を持っているプレイヤーは、私が知っている限り1人しかいません。それはメッシです。そのようなサッカー選手がいる時、言うことはありません。残りの10人は『彼が望んでいるものをやらせよう、彼はより良いチームを作るためにやっている、私たちはより多くの試合に勝ちます』と言うでしょう」

システムとバランスも大事

しかし「誰もが役割を持って、システムを維持しなければなりません。システムの外部を漂流し続けるプレーヤーを持っているなら、あなたは彼を削除する必要があります。彼がどんなに上手であっても。」

バランスが不可欠です、何よりも。

私にとって、本当に失ったことを嘆くことになるのはメッシでしょう。彼は私がサッカーについて愛しているものすべてを集めています。彼は純粋です。彼はただ一つのことではありません。彼はすべてです。彼を失うのは悲劇だと思います。私たちがマラドーナを失ったように、クライフを失ったように…テレビの前に座って観戦することに興奮したフットボール選手たち。」

「メッシが引退するとき、私は永遠に泣くことになるでしょう。」

サッリとの共通点

セリエAにおけるマウリツィオ・サッリ(ユヴェントス監督)の下位リーグからのステップアップは、セティエン監督のそれと重なります。

セティエンも、確固としたサッカー哲学を持ち、自国の下位リーグで長年を過ごし、キャリアの比較的後半で大きな成功をおさめようとしています。

まとめ

要約すると、選手たちにサッカー本来の〝ボールは友達〟という感覚を思い出させ、ゲームではなるべくボールを保持し、守備ではハイラインを保ち、そのリスクを決して恐れない攻撃的なサッカーを志向し、その中でメッシを特別な選手として位置付ける姿勢…これがセティエン監督のサッカーと言えそうです。

過去のインタビュー記事からわかることに過ぎませんが、少なくともバルベルデ監督時代よりも、私たちにバルセロナ〝らしさ〟がはっきりと伝わるサッカーをカンプ・ノウで魅せてくれそうですね。楽しみです。

参考:英紙「INDEPENDENT」など

タイトルとURLをコピーしました