その1 「庵野秀明の実写はダメ!樋口真嗣はダメ!日本の特撮はダメ!」という定説を覆したこと
庵野秀明作品としては1本で完結している。エヴァンゲリオンと違って…庵野秀明には、次はエヴァへの回帰ではなく、シンゴジのようにウルトラマンのエヴァ化期待…
樋口真嗣は進撃の巨人やテラフォーマーズという失敗を繰り返していたが、汚名返上!
シナリオも(小松左京の首都消失のような)ポリティカル・フィクションとして◎!
その2 邦画の「ダメ演技の壁」を破ったこと
「ダメ演技の壁」とは、想像力が貧困な役者がはりきってオーバーな感情表現(役者のエゴ)をしてしまうこと。
シンゴジは登場人物がほぼ政治家役と官僚役で、庵野監督は役者に無表情に早口でテンポよくしゃべらせた。演出の勝利!
その3 ゴジラがデザインも強さも桁違い
観客に恐怖を与えるゴジラのデザイン。まさに異形のもの!平成ゴジラやミレニアムゴジラは筋肉質だったが、やっぱりゴジラは異形にデザインすべき。
また、自衛隊が強くて、その武器が歯が立たないゴジラの強さを強調できている。敵が強いから観客は主人公が強いことがわかる。例えば孫悟空が強いのは敵が強いから強いんだとわかる。
その4 見せ場を制限している!特に戦闘シーン以外がかっこいい!
会議室シーンがかっこいい。コピー機が並んでるだけでゾクゾク。日本映画の会議室シーンといえば、踊る大捜査線だが、あれはエヴァのパクリ。今回、庵野はそれを本家として面目躍如
実は…岡田氏は、ニコ生の放送で、5つではなく、岡田氏は7つの理由を語っていたのだ!ということでその4.1と4.2…
その4.1 ゴジラのサイズ感がちょうど良い
118.5メートル!人間が一番ぞっとする大きさ、人間を食うかもしれない恐怖感を与えるサイズ。しかもビルを壊せる迫力のある大きさ。
ちなみに、ロボットとしてのベストはパトレイバーの8メートルぐらい、ガンダムやマジンガーは18メートルは大きすぎ、ボトムズの4メートルは小さすぎ
その4.2アニメ的なカット割り
映画的な長回しを捨て、漫画のコマ割りのようにパンパン変わるカット割り。
つまり、役者に期待しない庵野の演出。気の遠くなるほど多いカット数!
その5 興行的に成功させなければならないから
オタクは何回も見に行くべきだから。家族で見に行くのではなく、キャラクター消費のためではなく、コンテンツとしてすばらしいから、オタクは公開が終わるまで何度も観るべき