ルヴァンカップ第2戦FC東京VSガンバ大阪、試合でしたね。見どころは何ヶ所あるかと思いますが、ぼくが注目したいのは後半、ガンバのパトリック選手の得点です。宇佐美からのクロスをヘディングで決めたのですが、ガンバの準決勝進出を決めた値千金のゴールでした。
ターゲットマンの種類
スカパーでの渡邉一平氏の解説によれば、クロスボールに対するターゲットマンのタイプは2つあります。
1 中央でどんと構えて待っているタイプ
2 前後左右に動き回っているタイプ
勝てる相手を「指名」する!
この試合のパトリックは、後者を選択していました。なぜでしょうか?
![](https://customize-your.com/wp-content/uploads/2019/09/0AEC92FD-0E0E-447A-8A27-7EF2A6E47AA2-300x136.jpeg)
まず、そもそもパトリックはスペースを探したりポストになるために動き回るタイプのフォワードです。
![](https://customize-your.com/wp-content/uploads/2019/09/A8C41A38-7ECA-4C49-B7D0-12A0958ED391-300x135.jpeg)
それに加えて、パトリックがクロスに対して競る相手として、CB渡辺ではなく、SB室屋を選択したのです。
![](https://customize-your.com/wp-content/uploads/2019/09/37BABB48-2722-44B1-B980-BE37F6C6B8F9-300x137.jpeg)
中央では東京の「エアバトラー」渡辺剛が高い壁として、パトリックといえどもチャンスが少ない…
![](https://customize-your.com/wp-content/uploads/2019/09/D1827D0F-F612-40FA-AF70-204EAC11D600-300x146.jpeg)
そこでパトリックは、サイドに開いてポジションをとることによって、自分の競合相手をサイドバックの室谷にします。室屋成をマッチアップされる相手として、攻撃側から「指名」するのです。
![](https://customize-your.com/wp-content/uploads/2019/09/24B94B3E-44AA-4AE5-BEB2-4884EA574F94-300x297.jpeg)
フォアサイドに開いたターゲットマンに対して、守る側からすれば、センターバックを無理に外に引っ張り出すよりも、サイドバックが中央に絞って対応せざるを得ません。これは真っ当なセオリーです。
そこがパトリックの狙いです。自分が競って、負ける相手を避け、勝てる相手にマークについてもらうのです。
![](https://customize-your.com/wp-content/uploads/2019/09/D1161037-D251-43B9-B82C-CAFCF9E04775-300x132.jpeg)
そのことによってクロスの対応において勝てるチャンスが増えます。このことを見事にはまりパトリックは「決勝点」をあげました。
![](https://customize-your.com/wp-content/uploads/2019/09/9EAAA23B-70BA-4D03-9C27-ACCC8A6268FA-300x135.jpeg)
ヒーローインタビュー
この高い打点のヘディングゴールについて、パトリック自身はヒーローインタビューで「すごいいボールが来てチャンスがあったので…。決め切るという気持ちで準備してました」と回答しています。
以上、「勝てる相手を選択せよ!ガンバ大阪・パトリック、クロスに対するターゲットマンの流儀と戦略」でした。