魏延 人物相関図と一騎討ち全記録〈僕が偏愛する三国志の武将2〉



魏延(175~234年 字は文長 けい州義陽郡の人)、誤解される「反骨」の相

劉表・文聘ぶんぺい 仲間を斬り捨てる

身の丈八尺1)184.32㎝。後漢の頃は1尺=23.04cm、魏・晋では1尺=24.12cm。。くすべたなつめのような赤ら顔。後頭部の骨が突き出た「反骨」の持ち主🈦
劉表死後、曹操に追われて襄陽に逃げてきた劉備を城に入れる手助けのために城門を守る将兵を斬り捨てる。しかし文聘に邪魔され果たせず、長沙の韓玄の下へ。🈦

韓玄 また仲間を斬り捨てる

関羽が長沙に攻めてきたとき、韓玄は、黄忠が関羽に通じてることを疑い、捕らえて斬首することを命令。魏延はこれに反発、黄忠が止めるのも聞かず、韓玄を斬り捨てて、関羽に投降。🈦

劉備 唯一とも言える庇護者

諸葛亮に反骨の相を嫌われ処刑され化かかるが、劉備の取り成しで救われる。🈦
劉備の蜀討伐に同行。龐統に命じられ、劉璋暗殺を謀るが、張任に阻まれ失敗。🈦
蜀討伐の功によって牙門将軍に取り立てる。さらに2019年劉備が漢中王になると、蜀入りの功により、張飛を差し置いて、漢中太守に大抜擢(督漢中、鎮遠将軍との兼任)。その際に劉備への忠義を述べた勇壮な決意は人々に讃えられた。のちに鎮北将軍になり、漢中の守護し続ける。

黄忠 劉備配下の外様コンビ

韓玄配下時代以来の付き合い。劉備と孫権の妹が結婚する際にはともにこれを守護。劉璋討伐ではコンビを組んで善戦、功を争った

曹操 武勇の一端として

漢中攻防戦・斜谷やこくの戦いで矢を射かけて曹操の前歯を2本折り、魏の戦意を喪失させた。🈦

諸葛亮 煙たがっていたが魏延の実力は買っていた

果断実行の性向である魏延は、227年の第一次北伐で長安急襲という積極戦略を献策。しかし慎重派の孔明は採用せず、その後の北伐でも魏を攻めきれなかったため、魏延は孔明を侮るようになる。魏延は孔明を弱腰だと言い、自分の才能を活かせないことをいつも嘆いていた。🈦

「諸葛丞相がわしのいうことを聞いていたなら、今頃は長安はおろか洛陽までも手に入れているはずじゃ」2)三国志Ⅶ武将FILE

北伐では、督前部、丞相司馬、涼州刺史になる。郭淮を打ち破った功で、前軍師、征西将軍、南鄭候に昇進。自他ともに認める蜀軍の第一人者として、士卒の養成に励み、並外れた勇猛さを誇った。

234年の第四次北伐。重い病気にかかった孔明は、撤退に際して魏延に殿軍しんがりをさせたが、姜維に「もし魏延が命令に従わない場合は置き去りにしていい」と命じている。これに対して魏延は、様子を見に来た費禕に「この魏延を何者と思っているのか。楊儀ごときの指図を受けて、殿軍の大将などやれるものか」と憤激した。🈦

撤退が始まると魏延は命令に背くかたちで先回りして南下、先々で吊り橋を焼き落した。魏延と楊儀は互いに相手が叛逆したと上表したが、董允・蒋琬は楊儀の肩を持った。🈦

楊儀 孫権曰く「牧童程度の小者」

魏延は武勇を鼻にかけた驕慢きょうまん3)おごりたかぶること。人をあなどって勝手にふるまうさま。ふるまいが多く、同僚との折り合いは悪かった。つまり他の諸将との協調性を欠いて孤立していたのだ。

常日頃楊儀とはそりが合わね仲で、魏延は刀を突きつけて脅したこともあった。諸葛亮と費禕がなんとか取り持ってきたが、諸葛亮死後に対立が抜き差しならぬものになった。生前の諸葛亮から秘策を授けられていた楊儀・費禕・姜維らは魏延をはめ、謀反の疑いをかけられた魏延は楊儀の命を受けた馬岱に斬られた。一族も処刑された。

『演義』では、北伐からの撤退に反対する魏延と南谷口で戦い、馬岱に魏延を斬り殺させた。最後は自軍の兵士にも魏延に非があると思われて、兵は散り散りになった。

ただし魏延伝によれば、魏延は謀反を図ったのではなく、南下は楊儀を殺したかったからであり、世論が孔明に代わる者として自分を望むだろうと信じていたからであった。

参考:『三國志群雄錄 増補改訂版』徳間文庫カレッジなど

 

魏延 一騎討ち全記録4)『絶対人に言いたくなる ろくでもない 三国志の話』KADOKAWA

19戦 5勝10分4敗 勝率26%

vs文聘 △
vs冷苞 △
vs冷苞(2戦目) ○
vs楊伯 ○
vs馬岱 ● 馬岱が逃げながら魏延の肘を射抜いて大逆転
vs龐徳 △
vs龐徳(2戦目) ● 曹操の前歯を射るが、撃退される
vs鄂煥 △
vs鄂煥(2戦目) ○ 
vs祝融 △
vs祝融(2戦目) △ 
vs姜維 △
vs曹遵 ○
vs王双 ○
vs張郃 △
vs張郃 ●
vs司馬懿 △
vs王平 △
vs馬岱 ● わしを殺せる者が…いた!

脚注   [ + ]

1. 184.32㎝。後漢の頃は1尺=23.04cm、魏・晋では1尺=24.12cm。
2. 三国志Ⅶ武将FILE
3. おごりたかぶること。人をあなどって勝手にふるまうさま。
4. 『絶対人に言いたくなる ろくでもない 三国志の話』KADOKAWA



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