きょうサガン鳥栖の元コロンビア代表FWビクトル・イバルボが、J2のV・ファーレン長崎に期限付き移籍するというニュースを耳にしました。
サガン鳥栖は来月23日の神戸戦でF.トーレスが引退してしまうというのに「大丈夫?」と思いました。しかし、考えてみれば、豊田陽平、趙東建がいますし、シャドーではありますが金崎夢生もいます。鳥栖は本当にタレントが豊富ですね。
イバルボが加入する長崎ですが、今まで正直あまり関心をもってきませんでしたが、これを機に長崎の試合をザーッと視聴しました。
そうしたら、手倉森監督がスタイルを確立しつつあるようで、4-4-2堅守速攻の戦術を勉強してみようという気持ちになりました。
まず守備ありき!
4-4-2堅守速攻の戦術のキーワードは、〈コンパクトさ〉と〈すばやさ〉です。
守備に関しては〈コンパクトさ〉が大きなアドバンテージをもたらします。
まず、2トップのFWが前線からのプレスというかたちで守備に積極的にかかわることができます。敵のディフェンダーからのビルドアップにプレッシャーをかけ、パスコースを遮断するためです。もしも前線が一枚ですと、守備の意識が高いフォワードでもパスコースを消すのは難しいでしょう。
また、4-2-3-1などと比べて、前線と後方がそれほど間延びしないコンパクトになったおかげで、中盤からバイタルエリアにかけてスペースを消すことができ、敵にそこを自由に使われることがないでしょう。
基本はゾーンプレスです。ボールを中心に全員が一定の距離を保ちながら移動し、ボールに近い選手がプレスに行ったら、その近くの他の味方が空いたスペースを埋めていきます。さらに〈コンパクトさ〉を保っていれば、プレスを連続してかけることができます。
このように、4-4-2堅守速攻は、フィールドプレーヤー10人全員がコンパクトに一体化した守備を可能にするのです。「堅守」であるゆえんです。
すばやい切り替えで攻撃!
4-4-2堅守速攻の〈すばやさ〉は、特に攻撃で強力な武器になります。
例えば、前線からプレス(ハイプレス)によって積極的かつどん欲に相手ボールを奪い、ショートカウンター!
例えば、後方で守備を固めて相手を引き込み、マイボールになったら速攻カウンター!
つまり守→攻の素早い切り替えによる攻撃を常に狙っているのです。現代サッカーでは常識ですが、守っていても、攻撃につながる守備なのです。
ということは、選手に大変な運動量を要求する戦術であるともいえます。よく走るサッカーが求められます。
J1では、ベルマーレのチョウ・キジェ監督による「湘南スタイル」がこれに該当するのではないでしょうか。ベルマーレもお遊芸にしていますが、試合終盤のお互いに体力を消耗した後、バタバタしだす場面やゴール前を行ったり来たりする場面を得意とします。
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