UEFAヨーロッパリーグリーグ(EL)グループL第2節、菅原由勢が右サイドバック(右ウイングバック)でフル出場したAZは、ホームでマンチェスター・ユナイテッドと対戦。スコアレスドローの健闘でした。
菅原も見せ場を何回かつくり、19歳にしてプレミアの強豪とのガチ勝負で大きな経験値を得たのではないでしょうか。
そこで今回は、この機会にオランダ・エールディビジの強豪AZというクラブについて調べてまとめてみました。
30秒で理解できるAZ
創立 1967年
会長 レネ・ネーリッセン
ホームタウン アルクマール(人口:10万8,500人)
スタジアム AFAS(17,023人収容)
獲得タイトル エールディビジ2回、KNVBカップ4回
若手が次々と台頭し、近年は育成型クラブとして実績を残してます。したがって下部組織出身の面々が主軸を担います。
オランダ3強(アヤックス、PSV、フェイエノールト)に続くグループに属する存在ですから、例えとしてラ・リーガならばバレンシア的な存在でしょうか。
監督
アルネ スロト(シュトロ) Arne SLOT
1978年9月17日(40歳)/オランダ
今季、昨季のアシスタントから監督に昇格就任。トップチームの指導歴はありませんが、若いタレント達と共に新たなチームを構築しつつ、リーグの序盤戦好調!
ストロ監督が志向するのは、ハードワークをベースにしながら、華麗なパスワークで攻め立てるアグレッシブなサッカーです。
注目選手
AZの注目選手に目を移してみましょう。
トゥーン コープマイネルス
Teun KOOPMEINERS
1998年2月28日生まれ/21歳/オランダ
183cm/77kg 左利き MF
長短のパスを自在に使い分ける左利きの司令塔。中盤の低い位置でのプレーを得意としますが、CBでもプレー可能。
各年代のオランダ代表にも順当に選出され続け、現在はU21代表。クラブでは21歳でゲームキャプテンを任されるなどすでに大きな信頼感を勝ち得ています。
カルビン ステングス
Calvin STENGS
1998年12月18日生まれ/20歳/オランダ
187cm/68kg 右利き FW
南米のスリナム共和国にルーツを持つアタッカー。密集地帯を切り抜けるドリブルとラストパスが光る痩身のビッグタレントです。
右ウイングを得意ポジションとしており、チャンスメーカーとしての役割を果たすことが多いです。菅原との右サイドでのリレーションシップにも注目です。
名古屋の星、アルクマールへ
菅原由勢
Yukinari SUGAWARA
2000年6月28日生まれ/19歳/日本
179cm/67kg 右利き DF
2018年、Jリーグ歴代2位(17歳7か月27日)の若さで開幕スタメンを掴んだ名古屋の星。
右サイドバックだけでなく、ボランチもできる、守備のマルチプレーヤー。
2019年、U20W杯の日韓戦では自身の痛恨のミスから勝点を許してしまいました。その時のことを振り返って「この壁を越えてこそ一流」とはステップアップへの強い意志を感じます。
新たなチャレンジとなったAZでの開幕戦でゴールを記録するなど、早速新天地で結果を残し、オランダ1部&2部(リザーブチーム)で貴重な経験を積んでいます。
なお、ELのユナイテッド戦での先発は、あくまで、FKパルチザン(2-2)戦でレッドカード退場したスベンソンの代役。したがって、右サイドのバックアップが、現在のチーム内での立ち位置と言えます。
欧州では十代の選手がトップリーグでレギュラーどころか、チームを勢いづける活躍もしています。彼にも期待しかありません!
参考:『2019-2020 EUROPE SOCCER TODAY』、『2019-2020 EUROPE SOCCER PLAYERS GUIDE 2019-2020』、『サッカーダイジェスト』2019.4.25号