ハイライン・プレッシングのメリットとデメリット【エヴァートン監督アンチェロッティの定義】




サッカー

ハイラインでのプレス

プレッシングは、大きく2つ のタイプに分けることができる。

ひとつは、ボールを失った直後、すなわちネガティブ・トランジションの段階ですぐに行うやり方で、ハイライン・プレッシング(イタリア語ではプレッシング・アルト)と呼ばれる。

これは、攻撃時にチーム全体を高い位置に押し上げる戦い方とセットになった戦術である。

敵陣内でプレッシングを行うことになるため、それを機能させるのに必要なだけ の人数を敵陣に送り込んでいることが前提になるからだ。

高い位置でボールを奪回することができれば、敵のゴールに近いところから攻撃を始めることができる。

しかし、押し上げたラインの後方には大きなスペースが残るため、プレッシングが機能しない時持には一気にカウンターアタックを喫するという大きなリスクも伴うことになる。

ローラインでのプレス

もうひとつは、ボールに最も近い選手が単独でプレッシャーをかけて味方が帰陣する時間を稼ぎ、自陣内で守備陣形を整えた上で組織的なアクションをスタートするやり方で、こちらはローライン・プレッシング(イタリア語ではプレッシング・バッソ)と呼ばれる。

このタイプのプレッシングは後方にスペースを残さないため、カウンターを喫するリスクはずっと少ない。

とはいえ、ボール奪取位置が低くなるので、攻撃にとってそれほど大きなアドバンテージをもたらすことはない。

参考:『アンチェロッティの戦術ノート』河出書房新社

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