陳留郡の人。八十斤の鉄戟の遣い手。
演義の典韋
陳留太守の張邈の部下だったが、幕下のもの数十人を殺して山に逃れていた。
山中で虎を追っているところで、夏侯惇に出会い、曹操に推挙される。
呂布と戦った時、十数本の我を持って迫り来る敵を蹴散らし、曹操を守りぬいた。
後に、宛城で降伏した張繍が、曹操を裏切った。その時、典韋の力を恐れた張繍は、部下の胡車児を使って彼を酔い潰し、戟を盗ませておいた。
しかし、張繍軍の前に立ちはだかった典韋は、曹操を逃がすために鬼神のような奮迅を見せる。
だが最後は壮絶な戦死を遂げた。
正史の典韋
若い時から男気にあふれていた。
喪邑の劉氏のために、仇の李永の屋敷に乗りこんで殺し、数百人の追手も、ものともしなかった。
牙門の大旗を、片手で持ち上げるほどの力持ち。
曹操の親衛隊長で忠実で、昼も夜も曹操を守って離れず、自分の寝所で休むことは稀だった。大酒飲みの大食漢。