北欧流に学ぶリビングダイニング照明術 その1




インテリア
冬が長く日照時間が短い北欧のインテリアには、明かりに対するひときわ強いこだわりが感じられます。
 
僕が日本のインテリアが、(すばらしい家具メーカーや手頃で良質な家具が手に入る量販店があっても、)デンマークやフィンランドに比べてまだまだかもと思うポイントの1つが照明です。
 
例えば青白い蛍光灯です。オフィスや病院、学校で採用しているのはわかりますが、なぜ自宅でつかうのでしょうか?オフタイムには電球色が適切でしょう。
 

「一室多灯」

 
さて、北欧の照明術の基本は、いわゆる「一室多灯」です。複数の照明器具を使って、壁や天井、床面などに反射させます。薄暗いの間接照明ですね。
 
 
日本のように天井に備え付けの寒々しい蛍光灯一つではありません。
 

基本はキャンドル

電気の照明をもちろん用いるのですが、デンマークで照明の基本はキャンドルです。その他の照明器具もキャンドルが美しく見えることが前提として選ばれるほどです。
 
 
デンマークは一人当たりのキャンドル消費量がヨーロッパで最も多く、年間消費量はなんと6キログラム。ヨーロッパ2位のオーストリアが3.16キログラムですから、デンマークが突出していることがわかりますね。このデンマーク人のキャンドル好きをわかってもらうためによく引き合いに出されるのが、ベーコンの年間消費量3キログラムだそうです。(『ヒュッゲ 365日「シンプルな幸せ」のつくり方』三笠書房)
 
デンマークの人々は、自然の炎の色と独特のゆらぎに癒しを求めているのでしょう。暖炉を見つめている時と同じようなリラックス効果が得られるのでしょう。
 
デンマークの童話作家アンデルセンのマッチ売りの少女を思い出してもいいかもしれません。

ダイニング

ペンダントライトをダイニングテーブルの天板から60〜80㎝に吊るします。暖かい灯が家族で囲む食卓を照らします。
 

PH50(1958年)はカラバリも豊富で有名ですね。ちなみにデザイナーであるポール・ヘニングセンの言葉「夜を昼に変えることなど不可能だ。家庭の人工照明は、言うなれば黄昏どきの状態を延長するものとして考えるべきである」(『北欧の心地いいインテリア』オレンジページ)

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