ドイツの新皇帝!レバークーゼンのハフェルツ(ハーベルツ)、知っておきたい6つのこと バラック+エジルでデ・ブルイネ級!




サッカー

レバークーゼンのカイ・ハーベルツ(ハベルツ、ハフェルツ)は、すでに完成度が高いうえに伸びしろも残す本物の逸材で、ジョアン・フェリックス(アトレティコ・マドリー)やジェイドン・サンチョ (ドルトムント)と並び、U-20世代で最も才能豊かなビッグタレントです。順調ならば23年後には超ワールドクラスの領域に達すと言われています。

基本情報
KAI HAVERTZ
カイ ハフェルツ(ハーベルツ、ハベルツ)
レバークーゼン在籍4年目(226月満了)
MF 背番号29
生年月日 19990611 年齢20
身長/体重 188cm/83kg
利き足 左利き(両利き)
出身 ドイツ(ドイツ代表)

バラック+エジル?!

キッカー紙・ビルド紙ともにブンデスリーガ 2018-2019のベストプレーヤーに選出。現在のドイツにおける最高のタレント。今夏で20歳を迎えたが、昨季の最終節で10代におけるブンデスの得点記録(24得点)に並ぶなど、さらなる飛躍が期待されるブライテストホープです。

ヨーロッパ中のほぼ全てのメガクラブが興味を持っていると言われ、移籍金は1億ユーロ(日本円で120億円)です。それでも、来夏での加入先は、バイエルン、バルセロナ、レアルマドリードに絞られたのではないかという報道も出ています。

ドイツ国内では、「ミヒャエル・バラックとメスト・エジルをミックスしたようなトップ下」という評価があるそうです。バラックのような力強さと高さ+エジルを彷彿させる優雅さとテクニック?!

また、このまま順調に成長した先に見える姿は、現在のケビン・デ・ブルイネに匹敵するような世界最高レベルのインサイドハーフという評価もあります。

ドイツ代表のレーヴ監督の「バラックとエジルを足したような選手だ」という評価に対して、川勝良一は「バラックのところはちょっとねぇ、確かに上背ありますけれども、エジルのところは時々感じますけど、特に両足を使える所が若くてこれだけできるって言う事は周りを使えるって言うこと、という事は逆に自分が周りの影響受けない!技術が相当高いので、次のプレイまでの余裕を毎回持っているような、7割位でやっているような余裕を感じます」とコメントしています。

新皇帝たるプレースタイル

トップ下でボールを捌くことを得意としますが、右MFでの起用時は頻繁にスペースへ飛び出し、周囲から使われる側としても機能します。

190㎝近い大柄な体格にもかかわらず、それに似合わぬスピードとアジリティー(敏捷性)、エレガントな身のこなしを備え、左足のテクニックも一級品です。

昨季はリーグ5位の最高速度35.02km/hを記録し、これまでよりやや低めのインサイドハーフにも挑戦しています。加えてブンデスリーガ1部史上初となる、10代でのシーズン17ゴールも達成する決定力も備えています。

そして何よりも、ビッチ上の状況を的確に読み取って常にベストの選択肢を選ぶ際立った戦術的インテリジェンスの持ち主です。

レバークーゼンの下部組織でち、2016/17シーズンにはトップチームにデビュー。過去2シーズンはほぼ常にスタメンに名を連ね、トップ下からウイング、セントラルMFまで様々なポジションで起用されてきました。

何よりも注目すべきは、どの位置を任されても、チームのメカニズムの中で機能しつつ、自身の持ち味をしっかり発揮する柔軟性でしょう。

中でビルドアップに格み、ドリブルでの持ち上がりや質の高い縦パスで局面を前に進めます。さらに前線に絶妙のタイミングで走り込んでフィニッシュに絡むか、あるいはオフ・ザ・ボールの動きで敵2ライン(DFMF)間に生出してスペースにパスを引き出し、そこから前を向いてコンビネーションやラストバスで決定機を演出するなど、すべての局面で決定的な仕事を果たす超ワールドクラスに成長しうるポテンシャルを秘めています。

卓越したフィジカル

フィジカルやテクニックよりタクティカルに大きな強みドイツ代表の歴代トッププレーヤーがそうであるように、フィジカル能力の高さは折り紙付き。188センチの長身ながらコーディネーションに優れ、パワー、スピード、アジリティー、持久力と、すべての要素を高いレベルで備えた優秀なアスリートです。

若さゆえやや線が細いものの、これは年齢を重ねて筋肉が付くとともに解消されるはずで、同時にパワーとクイックネスも高まっていくでしょう。

あえて短所探す

ハフェルツは「優等生」ではあっても、例えばキリアン・エムバペのスピード、サンチョの突破力のように、それだけで他を圧倒する際立った長所を持っているわけではありません。

傑出した長所を持っているわけではないとはいえ、柔らかいタッチによる高精度のボールコントロールを持ち、長短のパスワーク、ドリブルでの持ち上がり、11の突破、アシスト、シュートまで、あらゆるプレーを極めて高いレベルでこなす。技術的には欠点らしい欠点はまったく見あたりません。

あえて言うならば、左足と比べて右足を十分に使いこなせていない部分ぐらいでしょう。しかしこれはほとんどのレフティーに共通するある種の限界です。

絶対的な長所

ハフェルツの絶対的な武器となっているのは、傑出したフィジカル能力でも超絶的に優れたテクニックでもなく、この年齢のプレーヤーとしては異例と言うべき戦術的インテリジェンスの高さ、つまりタクティカルの側面です。

通常、特別なタレントを備えた若いプレーヤーは、独力で局面を打開しようとボールを持ちすぎたり、強引なブレー選択で有利な状況を活かせなかったりするケースが少なくありません。戦術的に未熟な部分が非効率なプレー選択に表われがちです。

しかし、ハフェルツにはそれがまったくと言っていいほど当てはまりません。常に冷静かつ的曜に状況を読み取り、周囲との連携を意識しながらシンプルかつ無理のない、しかし局面をしっかり前に進める、あるいは打開して決定的な状況を作り出すプレーを選択します。常に「チームのメカニズムの中で機能すること」を念頭に置けているのです。

オープンスペースをドリブルで持ち上がる、あえてタメを作ってタイミングをコントロールする場合を除くと、ひとつのブレーはほとんどが3タッチ以内。これは常に的確なポジショニングと身体の向きを保ってボールを受け、その時点ですでに次のプレー選択を定められているからです。

象做的なのは、流れの中で敵2ライン間まで進出した後、絶妙のタイミングで真のスペースに走り込んでワンタッチゴールを決める場面がしばしば見られることです。「認知と判断」の能力が際立って高く、それが抜群のゴールセンスに結実している証でしょう。

その結果として、昨季19歳の攻撃的MFがブンデスリーガで年間17得点を挙げるという本当に異例の成績を可能なものにしてしまいました。

模範的なリーダー

メンタルも、20歳にしては十分以上に成熟しています。この若さでPKキッカーを任されているのは、責任感が強くプレッシャー耐性も高いことの表われです。

ビッチ上では常に冷静で、感情的な振る舞いを見せるケースは皆無です。さらにチームが困難な状況にあっても逃げずに積極的にボールに関与する姿勢を見せ、レバークーゼンではスター的な存在であるにもかかわらず守備の局面もサボらない献身性も備えています。模範的なリーダーとしての資質が十分にあると言ってよいでしょう。

2、3年後と言わず、来年にでもデブルイネのようなワードクラスに育ってほしい、そして私たちに素晴らしいプレーを見せて欲しいものですね。

参考:「ワールドサッカーダイジェスト」2019.10.17、スカパー!オンデマンド「19/20ブンデスリーガ8節フランクフルトVS レバークーゼン」など

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