ヴィッセル神戸・フィンク監督がドイツメディアに語った【前半】日本の印象/Jリーグのレベル/三木谷オーナーなど【ほぼ全文だが意訳も】




サッカー

日本のサッカー1部リーグ・ヴィッセル神戸のドイツ人監督、トルステン・フィンクは、彼のチームのストライカーであるポドルスキーのオリンピックへの夢、アンドレス・イニエスタとのトレーニング、そして日本での日常生活における前向きな驚きについて、母国メディアt-online.deで語っています。 翻訳(意訳)してまとめておこうと思います。

日本の港町・神戸には、W杯チャンピオンチームの一員、欧州チャンピオンズリーグ優勝経験者、ワールドカップ出場経験者というフットボーラーを含む、150万人を超える人々が住んでいます。

J1リーグに属するヴィッセル神戸では、スペインの2人の伝説、アンドレス・イニエスタ(35)とダビド・ビジャ(37)、ドイツの元国民的なプレーヤールーカス・ポドルスキー(34)、そして現役ベルギー代表のトーマス・フェルマーレンという、ビックネームがプレーしています。彼らをブンデスリーガ出身のトルステン・フィンクが指揮しています。

トルステン・フィンクは、バイエルン・ミュンヘンの元ミッドフィールダー(1997年から2003年の236試合、2001年のチャンピオンズリーグ優勝)で、ヨーロッパでの監督としてのキャリアは、FCバーゼル(2009-11)、ハンブルガーSV11-13)、オーストリアウィーン(2015- 18)そしてグラスホッパーズ(18-19)を最後に、Jリーグへと飛び立ちました。

日本の印象を一言で…

フィンク:「うーん、それは難しいですね。たぶん「印象的」と言うところでしょう。説明が必要ですね。

私はすでにタイなど他のアジア諸国に滞在したこたがあったので、日本が非常に異質な国だと想像していました。

しかし、日本はタイや中国とは全く異なる場所でした。私はこんなに友好的で、正直で、敬意に満ちた人々に出会ったことがありません。

私は日本にいると、自分が外国人のように感じることはありません。すぐに社会の一員になり、他とは違う扱いを受けたり、おかしな偏見を受けたりしません。それは理想的です。

エピソードがあります。先日、私はATMを利用し終わって、そこからすでに50ヤード離れていたのですが、突然誰かが私の後ろに来て、私にお金を渡しました、私はATMにそれを忘れていたのです。想像してみてください。私はそのような経験したことがありません。

また、日本の人々は信じられないほど運動しています。日本ほどジムで多くの高齢者を見ることはありません。7080歳が大勢いるジム。信じられない(笑)。

そして日本のサッカーファンは素晴らしい。スタジアムの観客は素晴らしいのです。もしも23で負けた場合でも、誰も口笛(ブーイング)を吹きません。健闘を称えられます。

日本のスタジアムには熱狂的な場所ではありません。スポーツイベントは家族のイベントであり、適切に余暇を楽しむ人々がいます。神戸には常に20,000人以上の観客がいます」

Jリーグのレベルは?

フィンク:「ゲームスピードが速い。そしてプレイヤーは戦術的および技術的に非常によく訓練されています。

最初は簡単にプレーできると思うかもしれませんが、それは見かけだけです。チームは攻撃的に前向きにプレーし、どんな下位のチームでも上位のチーム倒すことができ、それがすべてをとても楽しいものにしています。

つい最近、最下位から2番目のサガン鳥栖が首位のFC東京を21を破りました。各チームの実力が信じられないほど拮抗しています。それはこのリーグの本当に高いレベルにあるサインです」

今年そして来年の目標は?

フィンク:「今年は降格を免れるだけで、次のシーズンに向けて準備を進めています。ただし今年はもう1つの目標があります。天皇杯で優勝したいです。現在、準決勝に進んでおり、多くの可能性があります。11日の決勝は東京の新しい国立競技場で開かれます。

チケットは売り切れるでしょう。勝てば、神戸にとって初めてのカップ優勝になります。それはアジアチャンピオンズリーグの資格を得ることも意味します。

そしてもちろんリーグでも、私たちはJ1に残留し、一桁順位でフィニッシュしたいと考えています。トップ3が来年の目標です」

Jは年金リーグ?

フィンク:「(「私たちは楽して良いお金を稼ぎたいプレイヤーを必要としません」という発言をめぐって)これはアジアのサッカーの一般的な問題です。現在ドルトムントのアクセル・ヴィツェルは、フットボーラーとして成長し続けるために、莫大な収入を目当てにプレーしていた中国から去りました。彼は気づいたのです。

もちろん、キャリアが終わりに近づいているプレイヤーが金銭を手にする手段を得て、しばらくして良い人生を迎えることは合法です。

しかし日本では違います。生活水準は非常に高く、スポーツにおいても多くのことをを達成できます。

それにもかかわらず、「もう1人良いプレーヤーがいます」とすすめてくるコンサルタントが常にいます。一方、まだ何かを成し遂げたいと望んでいて、新しい挑戦に本当に興味を持っているベテラン選手が何人もいます。そして、まさにそれが私たちが求めている人材です」

三木谷オーナーと関係

フィンク:「ヴィッセル神戸は、2015年にインターネット会社楽天に買収されましたが、三木谷浩史オーナーとの最初の会話は双方にとって非常に説得力があったでしょうね、さもないと仕事がありません(笑)。

私はスタジアム、ファン、チームなど、クラブの全てに感銘を受けました。誰もが快適に感じるかどうか、すぐに気づきました。

もちろん、彼はクラブに多額のお金を投資し、サッカーの大ファンであり、クラブの成功に興味を持っています。

彼と一緒に戦術的な側面について話すこともあります。私たちは毎試合後に話しています。クラブは三木谷氏なくして生き残ることは難しいでしょう」

続く

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