蒙恬(もうてん)、蒙武を父に持つ才気溢れる秦将!史実では万里の長城を築く【キングダム 漫画と史実の比較】




キングダム

漫画キングダムの蒙恬

大将軍・蒙驚蒙の孫で蒙武の実子。

性格

瓢々とした性格だが武の才に溢れ、信、王賁(おうほん)らと次世代を担う将軍候補のひとり。

王賁とは似たような境遇からか、父親についての軽口を話すことも。

対合従軍

対合従軍では王賁と共に騰軍に参加。

騰に見込まれ、臨時の五千将に抜擢されてからは、自陣を護るために敵陣の背後を騎馬隊で突くなどし、媧燐(かりん)軍の猛攻に対抗してみせた。

蒙武が受け持つ戦場へ軍を移動させ始めた媧燐を七百の騎兵で追う。

蒙武と汗明の一騎打ちに横槍を入れようとする媧偃(かえん)を制するが、汗明(かんめい)に斬られ重傷を負う。

史実の蒙恬

蒙括は蒙武の子。

文官から武官へ

刑法を学んだことから、秦に仕える身では裁判文書を扱う文官としてスタートした。

だが、一族の意向で武官に転向させられ、秦王政の26年には将軍職を拝命。

斉討伐戦で功績を挙げ、内史(都の長官)に任命されている。現在の日本でいうなら東京都知事と警視総監を兼ねた職に当たる。

北辺を固め万里の長城を築く

秦の中華統一の達成後、蒙恬は30万人の大軍を与えられ、北方遠征に赴く。

相手は戎(じゅう)と総称された西方異民族と、狄(てき)と総称された北方異民族で、後者は匈奴(きょうど)や東胡(とうこ)などの遊牧民族からなっていた。

春秋戦国時代を通じて北方民族の脅威ははなはだしく、彼らと直接境を接する燕と超は堅固な防壁を築かねばならなかった。

蒙恬は軍事力をもって北方民族を圧倒するが、機動力に優る彼らはいつ再来しないとも限らない。

そこで秦王政改め秦の始皇帝の命を奉じ、燕と超の長城を強化するかたちで、万里の長城を築くのだった。

北方民族に睨みを利かすこと十余年。蒙恬の名を聞くだけで匈奴は怯み、秦の北辺は一度として侵されることがなかった。

参考:『キングダム公式ガイドブック覇道列紀』集英社、双葉社スーパームック『春秋戦国の英傑たち』

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