今さら聞けない?!三国志、正史と演義のちがいは?作者は?主人公は?そもそも本当の話?【三国志入門】




三国志

正史とは?

正史『三国志』

作者 陳寿

成立時期 3世紀

内容構成 全65(魏書 30 巻、呉書 20 巻、蜀書 15 )

体裁 歴史書

特徴

魏の後継王朝となった晋の朝廷に仕えていた陳寿の記述とされています。そのため、魏の成立に多くのスペースが割かれ、曹操は建国の英雄として登場します。

孫堅から孫権までの活躍には比較的多くの記述がなされているが、劉備や諸葛亮の部分は意外と少ないです。

物語ではなく、それぞれの人物の業績などを記録しておいたものを、集大成したという色彩が強いものです。

三国志演義とは?

『三国志演義』

作者 羅貫中?

成立時期 14世紀

内容構成 全120

体裁 小説

特徴

完成が14世紀と遅いことから、朱子学の影響を大きく受けているとされています。

朱子学では、漢王朝の正当な流れは蜀にあるとしているところから、物語全体の主人公的な位置付けで劉備や諸葛亮が登場します。

その敵対勢力として登場する曹操は多くの場面で悪役的な色彩が強いです。

小説作品としても完成度が高く、三国志の全体の流れを把握するには一番の書物です。

劉備の人気と演義の成立

劉備は曹操と違って貴族ではあったが、すでに没落しており、華麗な一族がいるわけでもありませんでした。このため、その人間関係も貴族的ではなく、彼の兄弟同然の部下、関羽と張飛も庶民の出身。だからでしょうか、劉備は徐州時代から庶民に不思議な人気を得るようになります。

10~13世紀の宋の時代になると、庶民の間では三国志を元にした講談「説三分」が流行し、劉備が負けると悔しがりました。これが『三国志演義』へと発展していくのです。

参考:『史実 三国志』宝島社、『新説!三国志』えい出版社

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